耳元に口を寄せて囁けば、ビクッと肩が跳ねる。 何だろ、この感じ。 すごい楽しい。 「っ……も、持田くんは優しいです!おっ王子様……です」 「は?」 その言葉には思わず間抜けな声が出る。 王子様? 俺が? 王子様とはかけ離れてると思うけど。 「わたし、中学生のころ陸上部だったんです。毎日トレーニングしていたせいで筋肉がついてたくましくなって」 あぁ、だから足が速いわけだ。 納得していると、俯きがちに続ける。