だから、俺にしとけよ。






次の日。


いつも通りに朝を迎え、学校に行く支度をする。


家を出て伊都が出てくるのを待つ。




「おはよ、伊都」


「京ちゃんおはよう」



短い距離なのに、足早に俺の隣に並ぶ伊都。


気がついてるか?



いつからか伊都は朝に俺を見てすぐ、あの輝くような満面の笑みをしなくなったのは。


あれが普通だと思っていた。



幼稚園のころからそうだったから。

俺と顔を合わせた瞬間パアって花が咲くような笑顔を見せる。



それは高校生になってからも続いていた。


けど、最近は見ていない。



笑ってるのもどこかぎこちない笑顔ばかり。