京ちゃんの肩に手を置き、離れようとするけど離れてくれない。



「伊都、伊都っ……」


何度も私の名前を呼ばれて、肩に置いた手の力が抜ける。



私、何してるんだろう……。


分かってた。

今は京ちゃんのこと、好きだけど好きじゃないって。




京ちゃんよりも好きな人ができてしまったって。


だけど、それを言えば京ちゃんはまた戻ってしまうんじゃないかって怖いから。



私は京ちゃんの想いを受け止めないわけにはいかない。



私は、最低だ……。



だから、もう1度京ちゃんを1番に想えるようにするから。


今までずっと想ってきていたように。


きっと簡単……だよね。