「ほんとかわいすぎるから。
あんまり俺のこと見上げるなよ」



だけど、その時にはすでに顔を上げてしまっていた。

今、京ちゃんがどんな表情をしているのか気になったから。



京ちゃんは少し照れたような顔をしていて、その顔もあまり見たことがない顔だった。


今日は京ちゃんの初めてがいっぱい。


貴重な京ちゃんばかりだ。




「もう、バカ……」



そう言うと、京ちゃんは体を離して私をひっぱりドアを開け京ちゃんの家の玄関に入る。




「んっ……」



入った瞬間にドアに体を押し付けられて唇を塞がれた。


突然で驚いてしまい、目を見開く。

私の視界いっぱいに京ちゃんの伏し目がちの顔。