だから、俺にしとけよ。





京ちゃんは入谷くんを誤解してる。


見た目はチャライけど、中身はいい人なんだから。




「あいつが?昨日言ったのに」


「うん。
だから入谷くんのこと嫌ってあげないで」


「伊都ちゃん……それは何か微妙かも」



目の前にいる入谷くんは苦笑している。


だけど、すぐにまたパッと戻る。




「あんたこそ分かってるの?
自分のせいで伊都が苦しんでるって。
どんだけ泣かせるんだよ」


「意味わかんねぇ。
それに勝手に呼び捨てすんなよ」


「いいじゃん。
俺だったら伊都のこと泣かせない。
あんたみたいな中途半端なやつなんか……」


「俺、伊都のこと好きだよ」


「え?」