「何やってんだよ!」 怒鳴り声が聞こえてすぐに、酸素がいっきに入ってきた。 「ゴホッゴホッ……」 その場にへたりこんで、むせ返りそうになりながらも何とか抑える。 私の背中をさすって、顔をのぞき込んでいるのはさっき浮かんだ入谷くんだ。 「伊都ちゃん、大丈夫? ……じゃないよね」 涙を流して咳き込む私に、入谷くんはだんだんと顔が怖くなってくる。 そして立ち上がり、ひろちゃんに1歩足を進める。 ひろちゃんは入谷くんの迫力に負けて、1歩後ずさる。