だから、京ちゃんの肩に手を置いて体を離し、ニコッと微笑む。



「京ちゃんのためにメニューにプリン入れたんだ。
食べるでしょ?」



話を逸らした私に一瞬眉を寄せるけど、普通の表情に戻ると頷いてくれた。



「食べる」


「やったー!
すっごくおいしくできたから期待しててね」




京ちゃんの手を引っ張り、更衣ルームを出る。

そして席に案内してプリンを出した。



美味しそうに食べてくれる京ちゃんを見て、ホッと胸を撫で下ろした。


入谷くんをチラッと見ると、女の子たちに囲まれている。



なぜだか胸がチクッと痛んだ。