「志貴ー、どこいるの?
そろそろ休憩やめて戻ってきてー!」
その時、入谷くんを呼ぶ声が遠くから聞こえてきた。
困っている様子だから、入谷くん目当てのお客さんでも来たのかな?
「入谷くん、さっきは本当に助かったからありがとう。
早く行ってあげて」
「……分かった」
返事をした入谷くんは一度だけチラッと京ちゃんを見て、すぐに行ってしまった。
残された私と京ちゃんはちょっとだけ気まずい感じ。
「あいつと何してたんだよ、こんなところで」
怒っている。
最近の京ちゃんは幼なじみの私でもよく分からないことが多い。