それでもシャッター音はいまだに響く。
「アリス伊都ちゃんがかわいすぎるから、写真に収めておこうと思って」
「勝手に撮るの禁止!」
「撮りますよー。
ハイ、チーズ!」
「そう言う意味じゃない!」
私のツッコミにケタケタ笑っている。
写真で残されるとか本当に無理。
今でも恥ずかしすぎるのに、それがデータとして残るなんて……。
「じゃあさ、一緒に撮る?」
「えー」
「だって多分、今じゃなきゃ写真撮れないと思うし」
そう言った入谷くんは私の横に並んで肩を引き寄せて、内カメに設定する。
私と入谷くんが並んで画面に映る。



