だから、俺にしとけよ。





そう言われて、渡されたのは猫のキャラクターの扇子だった。


夏っぽくてかわいい。



私はそれを帯のところに挟む。


なんか、かっこいい……!



1人でテンションが上がっていると、京ちゃんはポイがまだ破れていないにも関わらず終わっていた。



「どうせ伊都に勝ったしもういいよ」



京ちゃんがおじさんにボウルとポイを渡す。

おじさんは驚いたようにしてから「景品!」と京ちゃんを引きとめる。



立ち上がった京ちゃんはおじさんの方を見る。



「いりません」


「じゃあ私がもらおーっと」


そう言っておじさんが持っている紙を受け取る。



それはいちご飴無料券。


お!これでいちご飴2個目だ!