だから、俺にしとけよ。




頬が緩むのを感じながら、祭りのある大通りまで歩く。



「お腹空いたね」


「伊都は食べるの好きだな」



京ちゃんの笑った顔に鼓動が速くなる。


ずっと見つめていたけど、祭りということもあって雰囲気が違って見える京ちゃんに、恥ずかしくなってきて見ることができなくなる。


少し俯きがちに歩いていると、急に手を握られ引っ張られる。



「えっ?」


「危ない。人が多くなってきたから気をつけて」


「あ、うん。ありがとう」



京ちゃんに握られた手が大きくて温かくて、心がじんわりと満たされていく感じがする。


にやけるのを抑えていると、屋台が見えてくる。



それと同時に私のテンションもどんどん上がる。



「わっ!いっぱいあるよ!
どこから行こう?」


「そんな慌てんなって」



呆れたように笑う京ちゃんの手を引っ張る。