「すごいすごい!私もしたい!」
「いや、申し訳ないけど伊都ちゃんって絵とか苦手だよね。
キャラクターのバランスが取れてない」
「れ、練習あるのみ!」
なんて飲みきれないくせにたくさん作って、少ししてからたくさん作ったお菓子と一緒に休憩して、を繰り返していたらあっという間に時間は過ぎて行った。
「あ、もうこんな時間か」
「ほんとだ。早いね」
「そろそろ俺は帰るわ。迷惑になるし」
「別に迷惑じゃないよ。
丁寧に教えてくれたのに、上手くできなくてごめん」
「人には向き不向きがあるからね」
確かにそうだけど、入谷くんに言われたらムカつく……。
入谷くんってハイスペックなんだもん。
ほんと嫌になっちゃう。
「私は苦手でしたー。
じゃあ、何個か持ってく?
タッパに詰めるね」
大きめのタッパを出して、入谷くんが欲しいと言った物を詰めていく。
たくさん作りすぎたせいで、それでも入りきらない。



