やっと理解した私はいっきに顔が熱くなる。
そして、この感情をどう表せばいいのか分からなくて、アタフタしてしまう。
「な!何でこんなことするん、ですか……」
キス……ずっと京ちゃんだけを見てきた私は彼氏とかできたことなかったから、初めてだったのに。
入谷くんをキッと睨むけど、彼は笑顔のまま。
「だって一途に想ってるみたいだし。
その気持ちの間に割り込みたくなったんだよね」
「最低!」
「伊都ちゃんおもしろいね」
話が通じない!
もう知らない。
「さようなら!」
この場にいてもきっと何も解決しないと思い、大きな声でそう言って背を向ける。