だから、俺にしとけよ。




入谷くんを突っぱねる。

だけど簡単に離してくれない。




「もうバカ~」


「ははっ」


何笑ってんの!

拗ねて頬を膨らませるけど、それを片手で潰される。



「マヌケ面」


「むむっ」


「でもその顔もかわいい」


タラシめ!

全てがチャラいぞ!


その状態で少しやり取りをしていると、突然低い声が聞こえた。



「何してんの?」


そこにはさっきひろちゃんと消えて行った京ちゃんがいた。


1人で。