結局ここまでついて来た入谷くんは、めずらしげに図書室をじっくり見て回っている。
これで当分私には絡んでこないだろう。
そう思い私は目的のコーナーへ。
何冊か取り出し、机にドサッと置く。
椅子に座ってから、ゆっくりと見始める。
私が見に来たのはカフェで出すスイーツやドリンクを選ぶためのレシピ。
調理は私がリーダーとして考えて来てほしいって言われちゃったんだ。
普段は頼られることがない私だけど、大好きな調理関係で頼まれるなら気合いが入る。
私は目立つのは得意じゃないけど、スイーツは豪華に目立たせたい。
「んー」
パラパラとめくって、材料費や調理時間等のいろいろな面で考える。
日持ちするのは前日に大量に作り置きしたりでいいよね。



