「さて、お前ら色々聞きたいことあるだろうけど話は後だ。永倉、今日はお前が道案内しろ。」
「うし!任せろ!」
隣で永倉さんが拳を握って嬉しそうにしてた
「あ。」
「なんだよ、佐之。」
「俺ら幹部が全員外に出たら誰が此処を見張るんだ?隊士だけじゃ不安だし。」
原田さんの言葉に皆さんは不味いとでも言いたそうな顔をした
「なら、俺が残ります。それでいいですか?」
皆さんが言い出しにくくて沈黙が流れてたのにそれを破るかのように1人の男がそう言った
「いかん!新しい仲間が入ると言うのに1人でも欠けてたらはいかんではないか!!」
野太い声が響いた
私は驚き山南さんの背中に慌てて隠れ顔だけ覗かせた
…驚いたのだから、これは別。
「だけどよ、近藤さん。原田が言ってる事は間違いじゃねぇし、斎藤とは今日行かなくてもまた今度行けばいいじゃねぇか。」
近藤さんと呼ばれた少し貫禄のある男の人は土方さんにそう言われて何とも言えないような表情をしてる
「けどな、トシ…、」
「近藤さん、今日は奇数の組で明日は偶数の組で行くというのはどうだ?」
と、土方さんがそう言うと近藤さんと呼ばれた男は目をキラキラと輝かせていた
「おお!その考えがあったか!よし、そうするぞ!!それで良いか?」
「土方さんが考えたのは気に食わないですけど、近藤さんがそういうなら僕はいいと思います。」
「総司!!」
「あー、怖い怖い。」
土方さんと沖田さんはお互いに睨み合いを始めた
「全く仲がいいんだか悪いんだか。まぁ、俺も土方さんの意見に賛成だな。」
「俺も!!」
「僕もいいですよ。」


