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「永倉さん、あの方達は佐之さんと平助さんですか?」
門の前で待ってると一番初めに来たのは佐之さんと平助さんだった
「あぁ、そうだな。」
「早いですね。」
すると佐之さんたちの後ろからまた誰かが来た
今度は大勢でこちらに向かって来ている
その中に見知った人は土方さんしかいなかった
永倉さんの背に隠れるようにしてから顔だけひょっこり覗かせる
「ひぃ、ふぅ、みぃ………」
指を折りながら来ている人数を数えてたら山南さんに話しかけられた
「そんなに不安にならなくても大丈夫ですよ。」
「だって、怖いから……。」
ぎゅっと永倉さんの着流しを掴んだ
「大丈夫だ。俺が守ってやるって言っただろ?忘れたのか?」
そう言われ永倉さんとご飯食べに言ったことを思い出した
私は掴んでた永倉さんの着流しを離して二人を見た
「いえ、…忘れてないです。」
「なら、黙って俺に守られてろ。な?」
永倉さん…
あなたはとてもお人好しな方です…
嬉しくて私は永倉さんに「ありがとう」と言おうと口を開いた
「あり、」
「お前は女子なんだから、黙って男に守られてりゃあいいんだ。」
「……!」
ズキ、とどこかに痛みが走った
痛くて痛くて胸を抑えた
「月子?」
黙り込んだ私を心配した永倉さんが不安そうに顔をのぞき込む
「いえ、何でもないです。」
「…?そうか、ならいいんだけどよ。」


