「月子!」
「…っ!な、永倉さん?」
「あー、良かった…。」
ガバッ
「え?ええ?」
永倉さんは部屋に入って来た途端私を思いっきり抱きしめた
「すげー、落ち着く…。」
すんすんと永倉さんは私の首元を匂った
「な、永倉さん?!」
私の声で気付いたのか土方さんと山南さんが慌てて止めてくれた
「永倉君!この前言ったばかりでしょう?!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか。」
「大体、君は____…」
それから山南さんの説教は夕方まで続いた
説教を終えた永倉さんは部屋の隅で足を抱えて座って落ち込んでる
(こんな山南さん見るの初めて…。)
部屋の片付けをしている山南さんを眺めながらそう思った
「さてと、そろそろ行くとするか。」
私の髪を弄っていた土方さんは立ち上がった
「えぇ、そうですね。」
「……。」
片付けを途中で止めて山南さんもこちらを向いた
永倉さんはというと顔を俯かせて無言で立ち上がった
「永倉さん、元気出してください。さっきは驚いただけですから。」
私は永倉さんに抱き着いた
「……!でもな、俺お前に何するか分からねぇぞ。」
「…?私は永倉さんが好きですから。」
私のこの発言に永倉さんと土方さん、山南さんは固まった
「あの?」
「俺が好きなのか?」
「はい。勿論、土方さんたちも好きですよ。こんな私に良くして下さいますから。ありがとうございます。」
私は三人に頭を下げた
「俺、だけじゃないのか……。」
「永倉さん?」
永倉さんはより落ち込んでしまった


