それでも貴女が好き㊦



ー『お前をこの壬生狼組に歓迎しようと思ってな。』




歓迎…?

私ここに居てもいいってこと?




「月子、山南さん起こ、した……って、なんで泣いてるんだ?」




(泣く…?)




頬に触れてみると涙で濡れていた




「分からない…。けど、嬉しくて。」



拭っても拭っても涙は溢れてくる



「月子さんこれ使ってください。」




そういって山南さんから渡されたのは手拭いだった




「ありがとうございます。」



貰った手拭いで涙を拭う



「月子、今日は食べれるか?」



土方さんは私が食べれないことを分かってて聞いてる



「食べれます。」





本当は食べれない



だけど私は嘘までついて皆さんで食べたいと思った



食べるならあのうどんが食べたい



「そうか。なら、今夜は何しようか。」



土方さんはどことなく嬉しそうに今夜のことを考えていた



「土方さん。」



「あ?なんだ?」



「私、うどんが食べたいです。」



「うどん?どうせなら、もっと豪勢のにしたらどうだ?」



私は横に首を振った



「私は永倉さんと食べたうどんが食べたいです。」