それでも貴女が好き㊦


「どうしたんだ?」



「それがですね、月子さんがいなくなって…っ!原田君に平助君!?」



山南さんは慌てていたのか平助たちが居ることが分からなかったようだ




「月子?誰だそれ。」




「あ、あのですね、これは…その…」



「山南さん、こいつらのことは後でなんとかしよう。今は月子のことだ。いなくなったのか?」



「…えぇ。朝起きたら隣にいなかったんです。」



「糞っ。なら、月子はここのどこかにいるってことか。不味いな。山南さん何か心当たりはあるのか?」



「えぇ、一つだけ。」



山南さんはようやく落ち着いたのかいつもの冷静を取り戻していた




「沖田君です。彼、朝餉の時いなかったでしょう?」



「確かにな。」



「だから、今から彼の部屋に行くことにしてたんですけど、偶然永倉君がいまして。」



「そうだったのか。なら、今直ぐにでも総司を探さないと…、」



俺は総司を探そうと動こうと思ったが平助に掴まれた



「平助なんだ?」



「総司なら、朝餉を呼びに行こうと部屋に来て入ろうとしたら『今少し具合が悪いから部屋に籠ってるから朝餉はいらないです。そう伝えてて下さい。』って。」