今度は永倉君にも聞こえたようで顔を青くして僕にしがみついてきた
「ななななな、なんだ!?」
「永倉君、少し落ち着くのですよ。」
「け、けどよ…」
「僕が見てきますからそこにいてください」
「俺を一人にしないでくれ!他の奴らは何か知らねぇが帰ったみたいなんだ!!」
そういえば、皆さんいませんね
多分何も無いから帰ったのでしょう
「じゃあ、静かに付いてきてください。」
ガタガタ震える永倉君を連れて足を進めた
"何か"が崩れていたところを提灯の灯りでよく照らしてみると
「…何故、女子がここに…?」
そこには女子が倒れていた
「永倉君。」
「あぁ。」
永倉君は女子を見たのか真剣な表情をしていた
「僕が提灯で照らすので永倉くんは、この子を抱えて下さい。」
「あぁ。…よいしょ!よし、山南さんさっさと帰るぜ。」
「えぇ。…ん?これは…」
「山南さーん!置いていくぞー!」
「あ、はい!行きますから!」
僕は落ちてたソレを持って寺を後にした


