それでも貴女が好き㊦



「トシの許可も得たことだ。行くか、総司」




「そうですね!行きましょう!」



沖田君は近藤さんを引っ張るよう連れ出すとあっという間に町へと出掛けた



「あの野郎、張り切りすぎだ。まだ寅の上刻だぞ?」




「まぁまぁ土方さん。元気があるのはいい事ですよ」



「山南さん、あんたは誰にでも甘すぎだ。」



「そんなこと無いですよ。自分にも他人でも僕は厳しくしてるつもりですよ。」




「いいや!山南さんは優しい!!」



平助君は思いっきりそう言い切った



「平助、そんなに元気が有り余ってるのか?」




「え?あー…いや…、いたたたた!お腹が!」



「腹が痛いのか?なら、永倉と廊下の雑巾がけでもしたら治る。早く、やってこい!」



「ちぇ。駄目だったか…。仕方ねぇな。しんぱっつあん、行くぜ。」



「俺は嫌だあ!」



「子供かっての。」



平助君は永倉君をズルズルと引き連れて掃除をしに行った



「さて、私たちもやりますかね」




井上さんの一言でやらないと先が進まないと皆さんは思ったらしく立ち上がり各々の掃除に入った



日が暮れる頃各々の部屋と屋敷内の掃除をし終えた



終わったと同時に計算したかのように近藤さんと沖田君が帰ってきた