それでも貴女が好き㊦



途方に暮れていると私の救いが現れた



「月に沖田はそこで何をしているんだ。他の隊士に見つかるだろう。」



「斎藤さんじゃないですか。」



「・・・・・っ!」



私はすぐさま隠れるように斎藤さんの背中へ移動した



「おい、沖田。」



私の異変に気付いてくれた斎藤さんは沖田さんに問いかける



「なんで月がこんなに怯えているのだ?」



「は?一くんに関係ある訳?」



「月だから関係ある。まあ、大方沖田が月の夕餉を台所に置き忘れて取りに行くのが面倒だからだろう?」



「分かっているならなんで僕を問い詰めたりするのさ」



斎藤さんは深いため息をついた



「はぁ、お前と話すの本当に面倒だな。月、こんなやつに構うな。ほらついてこい。」