恋することを知った恋


あたしと鈴乃さんだけの空間、他に誰もいなかった。

「今日杏里ちゃんと会うこと言ったら、最初は反対してたんだ…でも仲良くなりたいって言ったら許してくれた」

鈴乃さんはテーブルの上に少しだけ身を乗り出す。

そのまま身体を屈めると、あたしの耳元で呟いた。

「そのくらい颯斗はあんたに興味ないから…もう颯斗に近づかないで、想うのもやめて」

気持ち悪くて、あたしは耳を何度かかいた。

鈴乃さんはニヤッと笑って、また席に戻る。

あたしは小さく深呼吸して鈴乃さんを睨む。