恋することを知った恋




「調子乗んなよ」

「自分可愛いって思い込みやがって」

教室を出て、なんとなく校内探索でもするかとあたしが渡り廊下を歩いていると、聞こえてきたのはそんな暴言だった。

渡り廊下からは相変わらず満開の桜が見えるというのに、またそういう話か。


まだ入学して数日しか経っていないというのに、女子の世界はこんなにも荒れている。


特に目立ちもしなければ地味でもないあたしには全くそういう事件は絡んでこないから、あたしは本当に平凡すぎるんじゃないんじゃないかと思えてくる。