無い、無い、どこにもない…。 それからあたしは一生懸命ピアスを探したけれど、本当にどこにも見当たらなかった。 スマートフォンを確認しても、来ることのない連絡。 もしかしてもうみんな諦めてしまって、誰も探してなかったりして。 あたしは徐々に沈んでいく気持ちを引きずりながら、それでも渡り廊下を探し始める。 新しいピアスじゃ嫌で、あれがあたしのものだったから。 何が何でも絶対に探してやるって意気込んだあたしだったけど、さすがにもう諦めかけている。