あたしはその声に心臓の音が大きくなった気がして、黒瀬先輩に目を合わせる。 目が合うと、いつものように笑ってくれる。 黒瀬先輩もやっぱりシャツを腕まくりしていて、湧太先輩とは違って七分丈のところで止めている。 ズボンは普通に履いているし全体的にシンプルな着こなしだけど、今日も腕につけた白い時計がワンポイントになっている。 この正反対の2人が並ぶと、どんなに恋愛に興味がない女の子だって…思わず振り向いてしまうのではないかと思う。 おまけに2人とも背が高いから、なおさら目立つ。