〜サラside〜

翌日、私はレオに連れられて、王立ベルヴィーク魔法学園に来ていた。

この学校は、この世界でも最大級の魔法学校らしい。

私は今、学園長室のソファーに座っている。

・・・キンチョーする。えっと・・・。
何校長だっけ?
ナ・・・ナムル?美味しそうな名前だった気がするよ。 
 うーん、うーんと唸っていると、ドアが静かに開いた。そこには、レオと、白ひげを生やした貫禄のあるお爺様がいらっしゃいましたよ。

「待たせたのぅ、サラ殿。」 

「サラ。紹介する。こちらが、この学園の学園長、ナガル学園長だ。」

「よろしくお願いします」

ペコリと頭を下げる。

「それでは、始めようかの」

ナムル・・・もとい、ナガル先生は、わたしの向かいにお座りになられた。

そして、レオは私の隣に座った。


「サラ殿。突然じゃが、変化魔法を解いてくれんかのぉ?」

「!!?」

「バレておるぞ。髪と瞳の色を隠しているという事は。」

「な、なぜわかったのですか・・・?」

「そんな事はいいから、早く解いてくれんか?」

「は、はいっ」

私は、目を閉じて精神を集中させる。

「kijo:hng」

呪文を唱えた途端、私の髪と瞳の色が変化した。

その途端。

ズキンっ

[・・・っぅ・・・!」

激痛が私を襲う。頭が割れるように痛い。

「サラ!!」

「大丈夫・・・。すぐ戻るから」

レオを落ち着かせて正面へ向き直ると、ナガル先生は、目を見開いて硬直していた。

「学園長・・・?」

「す、すまなかった・・・。サラ殿、貴方のフルネームは?」

「サラ・フィオナです」

「「なっ!?」」