悲しみの舞華(まいはな)




目を覚ますと知らない倉庫にいた。



手は縛られていて、足は片方だけ鎖に繋がれていた。



「どこ…」



「よぉ〜!目を覚ましたのか?『光華』の姫さんよ」



「お前は誰だ」



「俺?俺はぁ〜世界No.5の『毒蘭』の総長だ。」



「あのずるして上がったって
いうやつらか」



「あれ〜?君、捕まってるんだよ?
大丈夫なわけ?」



「あんたらにやられるほど
私はやわくないので」



「なめやがって!」



殴ろうとしたのを避けようと思ったが傷にさわって避けられず、殴られた。



「口だけかよ」



わたしのケータイを
持ってきていたのか、
電話をかけた。



『クーちゃん、どうしたの〜?』



「ざんねーん。クーちゃんではありません。『光華』の姫は預かった。

おしければ、助けに」



ブツ



電話がきれた音だ。



え…未来…?



「あーぁ、きられちまった。どうやらお前はいらないようだな。じゃぁ、好きにさせてもらうぜ」



着ていた服を破られた。



「きゃ!」



足を撫でられてゾッとした。



未来…どうして…怖いよ…助けて…



「やっ…!!」



そう叫んだとき、
倉庫のドアが吹っ飛んだ。