悲しみの舞華(まいはな)




「来魅華…いやかもしれませんが、僕ともう一度付き合ってくれませんか」



「え…どうして?」



「来魅華のことが忘れられなかったんです」



「わた…」



私も…忘れられなかった…
拓人が好きだったから。


でも、今は…?私は誰が好き?自分の今の気持ちが分からない…



「ちょっと考えさせて」



「分かりました。今日はもう帰ります。まだ、来ますね」



「うん…」



拓人が出て行くと、未来と雨里と雷樹が入ってきた。



「今日はもう帰ったよ。『龍道』の奴ら」



「うん…」



「なぁ、何話してたんだ?」



「それは…内緒」



「?」



「クーちゃん、僕毎日お見舞いくるから!明日は何か持ってくるね!」



「うん。未来、ありがと」



「うん!」



「今日は私達、もう帰るね」



「分かった。また来てね」



「おう。あと、髪。また見られたな」



「うん。やっぱり好き」



「そ、そんなに見ないでよ〜」



「はいはい。じゃぁ、行くね」



「うん」