そしてしばらくして少しずつ涙が止まり、気持ちも落ち着いた。
「…エ、エリック…」
急に恥ずかしくなってエリックの服を掴む。
「ん?」
そんなユラをエリックは愛おしそうに見つめる。
「…えっと…この事は、みんなに話すの?それにカルナ様はどうするの…?」
するとエリックは私の身体を抱き直して
そっと手が私の頬を撫でる。
「うーん…まぁ、ここの人達には話すよ。あとカルナ様とはお妃候補解消したよ。あの時に話し合いで。」
「…え!?」
お妃候補解消!?
「…やっぱり、私のお嫁さんはユラしかいないから…」
「ん…」
ちゅっ、と額にキスをされた。
「まぁ、取り敢えず城の者達には私が伝えるから安心して?ヒュジンには怒られるだろうけど。」
そうだ…
あの人が知ったらどうなるんだろうか…
少し顔を青ざめさせていると
「ははっ、大丈夫だよ。ヒュジンは怒ると恐いけど、仕事はしっかりする人だから。だから心配しないで?」
エリックは微笑んでこつんと額を合わせた。
「…う、うん。」
私はエリックの近い顔に頬を赤らめながら頷いた。
「ん、いい子。」
「…んっ…」
エリックはちゅっと短いキスをしてきた。
ユラはさらに顔を赤らめてエリックの胸に顔を埋めた。
そんなユラをエリックは嬉しそうに、愛おしそうに見ていた。


