「…動くなよ?」
「……っ…」
「一体何者だ?」
「…お前に名乗るものか!俺達は見ず知らずの奴から金を貰ってお前を殺せって言われただけだ。」
「…私を?そいつは男か?女か?」
「…男だ。」
…男だと?
「そう…、金を貰って私を殺そうとしたのだろうが相手が悪かったね。私、こう見えて王国直属騎士団を束ねる総団長なんだ。」
「……なっ…!?」
予想外の肩書きにそいつは目を見開いた。
そして
「ゆ、許してくれ!すまない!この通りだ!」
力の差を感じたのか男は土下座をしてきた。
だけど私は無表情でそいつの前に座り込んだ。
「…本当に金を貰った男の事は知らないんだな?」
「し、知らない!」
「そう…じゃあ命はとらないけど、私に剣を向けた事の報いはとりなよね。」
ヒュッ
ガッ
ニコッと笑みを浮かべて顔面を殴って気を失わせた。


