そして姿を見せた途端、その人物を見て私は目を見開いた。
「あ、ユラ!起きた?」
部屋に入って来たのは何とエリック陛下だった。
陛下は持っていた桶をテーブルの空いてる場所に置いて近付いてきた。
「なっ…!?へ、陛下!?何してっ…ケホッ…コホッ…っ」
私は混乱して咳が出た。
「あはは…ユラ落ち着いて。大丈夫だよ。医務官には無理言って1時間だけって許してもらったんだ。あとヒュジンを説得するの苦労したよ〜」
「あ、当たり前です…!一国の王たるお方が私の様な者の看病など…っ」
「…ユラだからだよ。」
「え…?」
急に真面目なトーンになって私を見ていた。
「ユラだから看病してんの。他の人だったらここまでしないよ。」
「そんな…」


