パンッ
「ぐっ…!」
え…
その正体は私の目の前で赤い花を散らして倒れた。
「…と…さま…?」
私は頭が真っ白になった。
スンも呆然として動けていない。
するといつの間に近付いてきたのか、
男が私の髪を掴んだ。
「いっ…」
「…はぁ…はぁ…てめぇを殺してやる!!」
「ユラ!!」
スンが今にも走り出そうとするが私が目で止めた。
スンはそれを理解して悔しそうに拳を震わせた。
スン…
「お前は…終わりだ!」
「……っ…は、なせ…」
ぴくっ
「…あぁ?」
剣を振り上げたままピタリと止まった男の隙をついて
「離せって言ってるんだ!!」
「なっ…」
するとユラは剣を振り上げて自分の髪を切った。


