「だからユラ、いつ譲ってもいいように心の準備をしておいてくれ。」 「…は、い…」 父様はポンポンと私の頭を撫でた。 「それと…ユラ、私はお前の味方だ。親である私はあの方との恋は普通は止めなければいけないのだろうが、私は応援しておるぞ。」 「父様…!」 私が驚いた表情で父様を見ると優しく微笑んでくれた。 「だがその想い、ここぞという時まで皆の者にバレるでないぞ。」 「…はい。」 私の目から涙がつぅーっと流れた。 心なしか少し心が軽くなった気がした。 そして私達は城へ戻った。