「…私は大丈夫だから行っておいで?」
笑顔でそう言うとエリックは安心した様に微笑んで頷いた。
「それではエリック王様、あちらに行きましょう!」
女の子はエリックの腕に触れて向こうへ歩いて行った。
その時、チラッと私を見た女。
「……ふっ」
「………!」
私を嘲笑うかのような笑みを向けていった。
「…………。」
…むかつく。
「あの女、むかつくな。」
「…スン。」
声がして振り向くと騎士姿のスンがいた。
「嫌なら嫌って言えば良かったのに。」
「………。」
2人の時くらいはタメ口でとお願いした。
私は視線を変えてエリックの方を見つめた。


