その国王陛下であるエリックは護衛も付けずに城のバルコニーの塀に寝転んでいた。 「陛下!我々が毎度貴方を捜すのにどれだけ苦労するかお分かりですか?」 「んー、分かってるつもりー。」 「分かってるんならっ…」 ポンポン エリック陛下は塀から降りて私に近付き頭を撫でた。 「…ごめんね。でもユラがいつも来てくれるからついね。」 「……っ…」 陛下は酷い人だ。 この人にこういう事されると私が何も出来なくなるのを知っている。