すると
ガチャッ
突然部屋の扉が開かれた。
そして入ってきたのは
「ユラ、怪我をした女性がいると聞いたんだけど大丈夫?」
今まさに話題になっていたエリック陛下だった。
「陛下っ…」
「エリック陛下!お久しぶりにございます!」
カルナ様の顔がパァっと晴れて陛下の元に走っていった。
「君は確か…父上の側近だったカロットさんのお孫様の…」
「はい!カルナです!」
「あぁ、カルナさん!お久しぶりですね。怪我をしていたのはあなただったんですね?」
「はい。」
あ…
仲良く話す2人を見て知り合いだったんだ…と感じた。
お似合いだ…
「……っ…」
陛下は今18歳。
妃を持っていてもおかしくない。
…胸が、痛い…
私は痛む胸をぎゅっと掴んで目を閉じた。


