“約束”の想い







「私の父を知っているのですか?」









父の名前を知っていた女性に問いかけた。













するとハッとして次は俯いた。











…どうしたんだ?













「あの…実は私…城下街の長老の孫、カルナ・エルダーナと申します。訳あってこの城に向かっていたんですけど…クラハ様とは前に一度助けていただいた事があったんです。」









「え、城下街の長老…?では、カロット・エルダーナ様のお孫様ですか?」









「えぇ、祖父を知っているのですか?」









「はい。先王のフリック陛下がご存命の時に何度か…」







「そうなのですか?」











「はい。あの、カロット様はお元気ですか?」








「はい!先王様が亡くなられてから王宮から退いて長老になっておりますが、変わらずピンピンしております。」








「そうですか。カロット様によろしくお伝えください。」






「はい!…あの、それと…」







「はい?」









「…エリック陛下とお会いすることはできませんか?」










「え…?」














ドクンッと何故か自分の胸が波打ったのが分かった。