「そこで、急なんですが…私、ユラ・リンガードはこの通り妊婦の為、総団長及び王宮騎士団を引退します。そして新たな総団長はスン、貴方です。」 名前を呼ばれてスンが私の前まで来る。 「ユラ…」 「スン、貴方には何かと散々振り回してしまったね。ごめん。だけど騎士として振り回すのは最後だから。私の後、頼んだよ。」 「…おう。」 珍しくスンが涙目になっていた。 「あぁ、流れで俺も言いたい事がある。」 「ライ伯父様?」 「ライさん?」 そろそろ閉めようとしたらライさんがストップをかけた。