城に帰ってきて、少し怪我をした女性の腕を手当てした。 「…あの、改めてさっきはありがとうございます。助けてくれて…」 「いえ、仕事ですから。怪我、あまり大きくなくて良かったですね。」 「…えぇ。あの、あなたは一体…?」 「あぁ、申し遅れました。私はマリンアード王国直属騎士団軍団長のユラ・リンガードです。」 「え…ユラ・リンガードって…もしかして、クラハ・リンガードさんと関係が?」 「あ、はい。クラハ・リンガードは私の父です。」 するとその女性は固まった。