「おめでたいじゃない。陛下との子でしょ？」
「はい…それはそうなんですけど…」
「けど？」
「私達婚約したと言ってもまだ私騎士を引退してないから国王と王宮騎士だし…そらに最近エリックは護衛がいらない遠征仕事ばかりであまり会えてないからいきなり赤ちゃん出来たなんて言えないです…」
「…それもそうね。でもいずれ言わないといけないでしょ？それにその身体じゃ仕事に支障がでるんじゃないかしら？」
「そう…ですよね…」
「今だから言えるけど私が人を好きになったのは陛下が初めてだったのよ。陛下のお妃候補として初めて会った時、一目惚れしたのよ。そして陛下と関わっていく内に1つ分かった事があるの。」
「分かった事？」
「えぇ、陛下は毎回貴方が護衛をしている日はいつもより嬉しそうな顔をしていたわ。それに2人で話している時も陛下がユラさんを見る目は私には見せないような優しい表情だったわ。」
「嘘…」
陛下がそんな表情をしていたなんて…
「そんな陛下が貴方に自分との子が出来たなんて言われて離れていくような方じゃないと思うわよ？私がいうのも何だけど、幼馴染みだった貴方が一番よく分かってるんじゃないの？」
「……っ…」
「不安な気持ちは分からなくもないわ。好きな人に嫌われたくない気持ちは私もよく分かっているから。」
「カルナ様…」
私はそっと小さな命があるお腹に触れた。
