ユラ…お前はクラハに似ている。
あいつも自分を犠牲にして人を護るんだからな。
「陛下。」
「はい。」
「あの子が王妃になったら、必ず幸せにしてやってください。これはクラハとミラ、そして俺の願いです。」
俺はそのまま頭を深く下げた。
その俺の姿にハッと陛下が息をのむのが分かった。
「…必ず幸せにします。」
「陛下…」
「だから頭を上げてください、ライさん。」
陛下により頭を上げさせられ目を合わせた。
「…ははっ、ユラは幸せ者だな。」
「え?」
「いや、何でもないです。その為には早く目を覚まして貰わないとですね。」
「はい。」
そしてその時、
「失礼します!総団長が目を覚ましました!!」
騎士の報告にパッと陛下と顔を見合わせ、
すぐにユラの眠っている部屋へ向かった。
ライside end