「どちら様ですか?」
「私たち、小原くんのクラスメイトです」
あたしが恐る恐る尋ねると、3人の女子の先頭にいる巻き髪の女子がそう応えた。
ナチュラルなメイクにくるくる巻かれた髪をしている先頭の女子に、あたしは恐怖を感じた。
桃くんのクラスメイトの人たちが、あたしに何の用だろう。
「あの!」
「は、はい」
だんだんとあたしに近寄ってくる3人の後輩女子。
迫力ある3人に圧倒させられ、壁まで追いやられた。
「一つ言いたいんですけど!」
「ど、どうぞ」
強めな言い方に、あたしはどうしても弱気になってしまう。
一応あたしが先輩のはずなのに、その強気な態度に何も言えなくなってしまうんだ。
「小原くんとベタベタするの、やめてもらえませんか!?」
……は、はい?
ベタベタ??
よくわからなくて、あたしは大きく首をかしげた。
「……してませんけど」
「嘘つかないでください!いっつも小原くんと抱き合ってるじゃないですか!!」
い、いやいや!
あたしは桃くんに抱きしめられているんです!!誤解しないで!!



