キミは僕に好きとは言わない



疲れた肩を回しながら、本棚から落ちてきたであろうホコリを手で振り落としていく。


あーあ。制服ホコリっぽくて嫌だなぁ。

もうっ、髪の毛にもホコリが……………。


「ん?」


制服同様、髪の毛についたホコリを振り落としているとなんだか妙な違和感に気が付いた。

ペタペタと髪の毛を撫でくり回してようやく確信に変わる。


「………ヘアピンがない!?」


わたしが普段から気に入って付けていたヘアピンが髪の毛のどこにも潜んでいなかった。

スマホの画面でさらに確認をしてみてもやっぱりどこにも見当たらない。


「ヘアピンっていつも付けてるナズナのやつですか?」

「う、うん。どっかで落としてきちゃったのかなぁ………」


ヘアピンを落としちゃうほど別に暴れた生活してないと思うんだけど。

ふつふつと今日の行動を思い返してみても、特にこれとした心当たりがない。


「また新しいの買えばいいじゃないですか」

「新しいの、ねぇ……」