四百年の誓い

 「……」


 美月姫は優雅を見送った時のことを思い返しながら、ソファーの上で膝を抱えていた。


 昨日までは燃え上がる炎のようだった二人の愛を、これからは炭のように密やかなものに姿を変えなければならない。


 優雅にも、しばらくは控えようと告げられた。


 「電話やメールで、何かあったらすぐに連絡入れるから」


 優雅は美月姫を守るためにそう勧めているのは、十分に分かるのだけど。


 ……会いに来て、抱きしめてキスをしてもらったほうが、どんなに不安は解消されることか。


 美月姫の孤独は深まった。


 日の出前の一人の部屋は薄暗く肌寒く、心細さが強まる。


 何もかも忘れさせるよう、強く抱きしめてほしい。


 だけど優雅の立場を考えると、わがままは言えない。


 事態が好転するのを期待して、ひたすら待ち続けるしかない……。


 優雅を信じて。