四百年の誓い

***


 翌朝。


 美月姫は隣に眠る優雅を残し、ベッドを出た。


 今日はこれから母校・紅陽学園に出向き、恩師である圭介に対面する。


 まずシャワーを浴び、それから入念に身支度を済ませた。


 まだ昨夜の甘い記憶が生々しいまま、圭介に会うのはどこか気が引ける。


 (どうして胸が痛いんだろう)


 好きな人と無事再会できて、付き合うようになったこと。


 それをただの恩師に報告するだけならば、幸せに満ちたことだったはず。


 なのに胸が痛むのは……?


 (私は未だに先生を?)


 完全に拒絶され、もう二人の未来に進展はないと宣言されても。


 気がつけば燃え上がっていた炎のような想いは、容易くは……消せない。


 今は隣に優雅がいて、公にできない不安があるとはいえ、ようやく幸せを手に入れたというのに。