「優雅くんが東京に行ってからも、吉野先生はすごく心配して、かなり頻繁にメールしていたよね」
圭介は置き去りにされてやけになっている美月姫を、救うためでもあったのだが……。
「俺が無視しても無視しても、母さんからメールが転送されてきた。無視を続けるのは心苦しかったけど、嬉しかったよ。あそこまで心配してくれて」
「先生もついにあきらめなかったね」
「そう。母さんの件もあったけど、俺がこうして故郷に再び戻ってこられたのは、先生のおかげでもある」
「ある意味、恩人?」
「そうなんだ。なぜか先生のこと、他人とは思えないんだ」
「他人とは、思えない?」
「うん。本当の父親みたいに思えるくらいだった」
「父親とはかわいそうじゃない? せめてお兄さんくらいにしておいたら」
「先生と俺たちは、18歳違いだよね。若くして子供を産んでいたら親子でもありだけど、先生は見た目も若いし、兄貴って感じだよね」
「そうだね。頼りになるお兄さん、かな」
恋人にはなれなかった美月姫は、これからは圭介のことをそう位置付けて、交流を続けていきたいと願っていた。
「それに……。先生と初めて会った時から、何となく親しみやすさを感じたんだよね。他の保身ばかりの教師たちとは全然違ったのもあるけど、それとは別に、ずっと昔からの顔見知りだったような」
「へえ。もしかしたら前世でも、先生はお兄さんだったかもしれないね」
「だね」
何も知らない二人は、無邪気に笑い合った。
圭介は置き去りにされてやけになっている美月姫を、救うためでもあったのだが……。
「俺が無視しても無視しても、母さんからメールが転送されてきた。無視を続けるのは心苦しかったけど、嬉しかったよ。あそこまで心配してくれて」
「先生もついにあきらめなかったね」
「そう。母さんの件もあったけど、俺がこうして故郷に再び戻ってこられたのは、先生のおかげでもある」
「ある意味、恩人?」
「そうなんだ。なぜか先生のこと、他人とは思えないんだ」
「他人とは、思えない?」
「うん。本当の父親みたいに思えるくらいだった」
「父親とはかわいそうじゃない? せめてお兄さんくらいにしておいたら」
「先生と俺たちは、18歳違いだよね。若くして子供を産んでいたら親子でもありだけど、先生は見た目も若いし、兄貴って感じだよね」
「そうだね。頼りになるお兄さん、かな」
恋人にはなれなかった美月姫は、これからは圭介のことをそう位置付けて、交流を続けていきたいと願っていた。
「それに……。先生と初めて会った時から、何となく親しみやすさを感じたんだよね。他の保身ばかりの教師たちとは全然違ったのもあるけど、それとは別に、ずっと昔からの顔見知りだったような」
「へえ。もしかしたら前世でも、先生はお兄さんだったかもしれないね」
「だね」
何も知らない二人は、無邪気に笑い合った。



