四百年の誓い

 「さすが花金」


 改札はさらにすごい人ごみ。


 愛する人とはいえ、優雅の姿も見逃してしまいそうなくらい。


 だが。


 「美月姫!」


 愛しい声がすぐそばから聞こえてくる。


 「優雅くん」


 キャスター付きの旅行トランクを片手に、優雅がそこに立っていた。


 「すごい人波だね」


 「うん、金曜日だからね」


 こうやって話している間にも、通りすがりの人たちとぶつかったりする。


 「じゃ、行こうか」


 「どこに行く?」


 「ホテルに行く前に、今日は何か食べたいな。移動で慌しくて、パンを一口食べただけなんだ」


 「そうだね……。何食べようか」


 「美月姫の好きなものでいいよ」


 二人は駅の外に出て、店を探した。