……。
「ここでいい」
近所の公園で、美月姫は車を停めさせた。
家までここからあと、歩いて一分程度。
親に見つかってもまずいため、自宅まで一分ほど歩くことにした。
「分かった。気をつけて」
美月姫の事情を察し、優雅も同意した。
「あ、待って」
車から降りて歩き出そうとする美月姫を、優雅は呼び止めた。
「肝心なことを忘れていた」
そう言って携帯を取り出した。
「東京に行く際、以前の携帯を解約して、データを引き継がなかったんだ」
函館時代の記憶を、空っぽにした携帯。
唯一母親の電話番号とメアドを登録しただけの。
「もう一度、美月姫の連絡先教えて」
「昔と変わっていないのに」
「データ、もう何もないから」
「……」
美月姫は運転席に座る優雅と、携帯電話のデータを交換した。
「ここでいい」
近所の公園で、美月姫は車を停めさせた。
家までここからあと、歩いて一分程度。
親に見つかってもまずいため、自宅まで一分ほど歩くことにした。
「分かった。気をつけて」
美月姫の事情を察し、優雅も同意した。
「あ、待って」
車から降りて歩き出そうとする美月姫を、優雅は呼び止めた。
「肝心なことを忘れていた」
そう言って携帯を取り出した。
「東京に行く際、以前の携帯を解約して、データを引き継がなかったんだ」
函館時代の記憶を、空っぽにした携帯。
唯一母親の電話番号とメアドを登録しただけの。
「もう一度、美月姫の連絡先教えて」
「昔と変わっていないのに」
「データ、もう何もないから」
「……」
美月姫は運転席に座る優雅と、携帯電話のデータを交換した。



